理系選考での就職や転職で有利になったり、社会人になってから活用できる資格とかスキルってどんなものがあるのかな・・・。
就活や転職に有利な資格は勿論、長い目で見て社会人生活で活用できるものがいいよね。長期的に活用できるおすすめスキルを紹介するよ!
就職すれば勉強に追われる日々から卒業できると思って安心していませんか?さらには、定年まで安泰だと安心していませんか?
残念ながら現実はそんなに甘くはありません。
むしろ、社会人になってからのほうが勉強することは確実に増えます。また、残念ながら目まぐるしく環境が変化する時代なので定年まで安心して働ける職種のほうが少ないです。
こんな時代を生き抜くためには、常に勉強をして自己成長を遂げるしかありません。
しかも、学生時代の暗記重視の勉強とは異なり、社会人になると実践で応用できる力を身につける必要があります。
僕は、医療機器メーカーで開発者として働き始めてから10年以上経ちますが、それこそ毎日が勉強です。
結婚して子どもが生まれて仕事も忙しい中、自己成長のために勉強するのって正直かなり大変です。
思い返すといま勉強しているネタの多くは学生時代でも取り組めたものばかりです。学生時代にもっと勉強しておけばよかったと後悔することもよくあります。
結婚して子どもができるとどうしても自分のための時間が減ります。そのため、勉強する時間を確保するだけでも大変です。
時間が無限にあるとも思えた学生時代に頑張っていれば社会人になってから悩むことはなかっただろうし、社会人1年目から即戦力になることもできたと感じています。
社会人に成りたての方であっても社会人になると年々任せられる仕事も多くなり難易度もあがっていきます。また成果として求められる質も高まってきます。これに対応していくためには、できる限り若手のうちに勉強時間を確保していくのが望ましいです。
この記事を読んでくれている方には僕と同じ思いをしてほしくないので、学生時代や社会人に成りたての頃に身につけておけば最大限仕事に活かせる資格(スキル)を8つ紹介します。
- 理系選考で就職する方/したばかりの方
- エンジニアや開発者を目指している方
- 理系として身につけておくべきスキルを知りたい方
【理系選考】就職・転職・社内出世に有利な資格(スキル)8選
理系は文系と比較すると専門性が求められます。しかし、専門性だけあればいいかというとそういう訳にはいきません。
次のスキルを身につけていると就職はもちろん、転職や社内での出世にも活きていきます。
- ロジカルシンキング力
- プレゼンテーション力
- 英語力/TOEIC
- 中国語力
- VBA
- Matlab
- ワード、エクセル、パワーポイント
- AI/Deep Learning
この中に自分が好きなことや得意なことがあれば重点的に伸ばしていくことがおすすめです。
この中に好きなことや得意なことがない場合でも、相対的に得意なものや他と比べると好きかなというスキルを伸ばしてみてください。それが成長への近道になります。
ロジカルシンキング力
就職・転職・社内出世に有利になるスキルの1つ目はロジカルシンキング力です。論理的思考力というものですね。
理系であればロジカルな方は多いのですが、この能力で強みを発揮できれば社会人になるとものすごい効果を発揮します。
ロジカルなだけで出世できるといっても過言ではありません。
理系職種として一般的な開発職や研究職の場合、毎日のように新しい課題や問題にぶちあたります。この課題や問題を解決していくことで日々技術が進歩していくのです。
ロジカルであればあるほど課題や問題に敏感に反応することができるようになります。また、解決するまでの道筋をたてる能力が高くなります。
なぜなら、ロジカルであるとは、物事の矛盾をきちんと理解できることだからです。
ロジカルでない人が何も気にならないような観点にも、ロジカルであれば矛盾点を感じとることができます。一旦矛盾(気持ち悪さ)を感じとれたらあとは順序だてて物事を整理することで課題の本質にもたどり着くことができます。
残念ながらロジカルシンキング力は一朝一夕で身につく力ではありません。
能力を伸ばすためには、毎日コツコツと努力するしかありません。できれば学生のうちに勉強しておくことをおすすめします。
ある程度のロジカルシンキング力が身についている方であれば、普段から色々なことに疑問を持ち、自分の考えを整理することでロジカルシンキング力を伸ばすことができます。
しかし、ロジカルシンキングが苦手という方はまずは問題集を使って練習していくべきです。正解がわからない問題に向き合っていても成長できないためです。
問題集としてはロジカルシンキング練習帳がおすすめです。まずは試してみてください。
プレゼンテーション力
プレゼンテーション力も身についていると就職や転職、社内出世で有利に働きます。
プレゼンテーション力というと営業職やサービス職で効果を発揮するというイメージでしょうか。あまり理系職種のイメージとは紐づかないかもしれません。
しかし、理系であってもプレゼンテーション力は超重要です。
むしろ、理系の人はプレゼンテーションが苦手な人も多いので、得意にしておくことで周りと差をつけられるというメリットがあります。
では、理系で必要になる場面とはどんな時でしょうか。例えば次のような場面です。
- 製品コンセプトを提案して商品化につなげる場面
- 開発した技術を社内外にアピールする場面
- 研究開発の成果を上司に認めてもらう場面
- 発明を社外に発表する場面
プレゼンテーションが上手くできないと自分が損するだけでなく一緒に仕事をしている人にも迷惑がかかることがあります。
研究や開発は1人ではできません。必ずチームで目標達成に向けて推進します。
しかし、成果報告や提案は1人が中心となってプレゼンテーションしていくことが一般的です。プレゼンテーション担当になった場合の責任は重大です。
必要最低限のプレゼンテーション力は学生の間に習得しておきましょう。就活面接や転職面接でも必ずに役にたちますからね。
プレゼンテーションの本ってあまり読む機会はないと思いますが、これを機に何冊か読んでみてください。
また、いまではスマホで簡単に動画が取れますので、自身のプレゼンテーションの様子を録画して、ご自身で見てください。必ず改善点に自分で気がつけるので、急速に成長できますよ。おすすめです。
プレゼンテーション関連の本でおすすめなのは1分で話せです。
英語力/TOEIC
つづいて紹介する資格/スキルは英語力/TOEICです。定番中の定番ですが、世界的に急速にグローバル化が進んでいるため、英語が必要になる機会はどんどん増えています。
そのため、どんなに仕事ができて数々のスキルを身につけているとしても、英語ができないだけで任せてもらえない仕事が増えてきます。
僕の職種においても英語が必要な場面はどんどん増えています。実際に僕が社会人になって直面した英語が必要となった場面は次の通りです。
- 海外メンバーとのやり取りが必要な場面
- 英語の文献を読む際
- 国際学会に参加する際
海外メンバーとのやり取りが必要な場面
最近はインターネットが普及・発達したことで海外メンバーとも気軽にWeb会議を行えます。
少し前までは大掛かりなテレビ会議システムを導入する必要があったのですが、今ではパソコンやスマホだけで簡単に海外の人とも繋がれます。
本当に便利な世の中になったと感心せずにはいられませんが、それにより海外メンバーとコミュニケーションをとる機会が圧倒的に増えました。
海外メンバーとの会議の場合、本社が日本にある企業でも例外なく英語が使われます。
本社が日本なんだから海外支社側が日本語を勉強すればいいのにと思いますが、残念ながら届かぬ願いです。
会議をするということは、何かを提案したり/されたり、相談したり/されたりするということです。
つまり、意見を相手に英語で伝えられることや、相手の意見を英語で理解できることが必要となります。
英語ができれば、スムーズにコミュニケーションを取れますし、会議の準備に時間はかかりません。しかし、英語ができないと資料作成や英語で説明するための原稿作り、想定質問への回答準備などに時間がかかってしまいます。
日本語での打ち合わせであれば準備不要というレベルでも、英語になった途端に準備が必要になりますからね。
会議だけでなく、電話やメールもそうですが、英語ができれば気軽に海外メンバーとやりとりできるのでタイムリーな情報収集が可能となりますし、人脈を広げることができますというメリットも生まれます。
英語の文献を読む際
開発職や研究職の場合は英語の文献を避けて通ることはできません。技術論文、特許、海外のWebサイト、海外製品の仕様書、取説、学会の抄録など英語で書かれた文書を読む機会は多々あります。
最近は、機械翻訳が急速に発達しているため、ある程度は機械に頼っても読み進められますが、やはり自分でスラスラ読めるほうが効率的ですし、理解が深まります。
英語ができないとそもそも英語の文献を読む気になれないと思います。その点、英語ができる人は気軽な気持ちで読めるので、同じ時間に集められる情報の質と量で差がつきます。
世界と戦っていくためには日本語の情報だけでは太刀打ちできません。ぜひ、理系選考で開発職や研究職を目指している方は英語に慣れておきましょう。
国際学会に参加する際
日本で開催される学会よりも、国際学会のほうが規模が大きく、世界中から色々な技術者が集まります。
そのため、世界の最新動向を入手するには海外の学会参加は避けて通れません。
参加したくても英語がある程度できないと海外出張を許可してもらえない可能性があります。許可が降りても英語があまりできないと、事前準備、聴講、報告書作成など全てにおいて大変な労力を要します。
英語ができたら普通に参加して、発表を聞いてその場で理解して、報告書にまとめるだけなのですが、英語ができないとすべての準備に多大な時間がかかります。
英語ができれば貴重な経験もできるし、海外も満喫できるし良いことづくしです。
ちなみに、必要となるのは使える英語力です。テストがいくらできても会話ができないとあまり意味がありません。
とはいえ、これは助言ですがTOEICは860点以上を獲得しておきたいところです。
英語ができても披露する場面に恵まれないとアピールできませんが、TOEICの点数は履歴書は勿論、会社の人材情報にも登録されるため直属の上司以外に対しても英語力をアピールすることができます。
大事なのは使える英語力を有した上で、TOEICの点数も獲得しておくことです。
TOEICはできるけど使える英語力を持ち合わせていないと、点数と実力のギャップに苦しむことになるので注意が必要です。
英語の学習本って数多く存在しますが、中でもおすすめなのはEnglish Grammar in Useです。英語で書かれた文法書ですが、英語圏の学校でも用いられているものなので中身は確かです。
難しい表現は使わていないのでしっかりと理解することができますよ。
中国語力
英語の必要性が高まっていることは誰もがご存じの通りです。世界中でもっとも便利な言語は英語であることは説明するまでもないと思います。
しかし、理系職にとっては中国語も重要な言語です。
近年の中国の発展はすさまじく、今後もどんどん伸びていく市場です。そして中国の人は中国語でしかやり取りをしないケースがあり、英語が伝わらないことが多いです。
最近では中国語ができる日本人も増えていますが、英語に比べるとかなり少ないです。まだしばらくの間は中国語ができるというだけで重宝される場面が多いはずです。
英語と中国語であればもちろん英語を先に習得するほうが活用できる機会は多いです。しかし、英語がある程度できるようになっているのであれば、中国語にも手を伸ばしてみてください。
中国語は発音が難しいのですが文法は英語なんかよりも簡単なので比較的マスターする道のりは短いです。
VBA
エクセルのVBAも理系であれば身につけておきたいスキルです。
VBAと聞いてピンとこない方は、「エクセルVBA」で検索すれば色々と情報は出てくるので調べてみてください。簡単に言うとエクセルで使えるプログラミングです。
エクセル上で何度も行う作業をプログラム化することで自動化できます。
恥ずかしながら僕は学生時代にVBAと遭遇する機会がなく、社会人になってから勉強を始めました。普段から使っている人にとっては当たり前ですが、これを知らないと絶対に損します。
プログラミングといっても基本的な使い方は少し勉強すれば誰でも覚えられるレベルですし、一度作ってしまえば何度でも活用できるというメリットがあります。
エクセルでグラフを描画したり、日程表を作成したり、計算を自動化したり、色々と使えます。
ぜひ、時間のある学生時代に一通りの使い方をマスターしておきたいスキルです。
得意な人は本当に得意なので、個人ではなく会社全体で使えるプログラムもどんどん開発できます。働き方改革という言葉は聞いたことがあると思いますが、効率化・自動化が一つのポイントになってきます。
VBAはまさに効率化・自動化にはうってつけのスキルですので、使いこなせて損はしません。
僕の会社でも業務効率化としての活動でVBAが得意な人が、全社視点で作業を効率化できるソフトを次々に開発して表彰されているのも目にしていますよ。
Matlab
理系であれば大学で扱っているという方も多いMatlabは社会人になってからも活用できます。これも聞きなれないって方は検索してみてください。
VBAと同じくプログラミングの一種になりますが、C言語などと比べるととっつきやすく大学や企業で広く使われています。
製品を開発する際、一昔前まではとにかく試作品を作って、検証して、問題があれば作り直してというトライアンドエラー方式が一般的でした。
しかし、近年では限られた時間と予算の中で成果を出さなくてはいけない時代に変わってきました。そのため、闇雲に試作品を作れる環境ではありません。
では、どうするか。それはシミュレーションを活用するのです。
実際に物を作らなくても色々なタイプのシミュレーションを実施し、問題の発生箇所を予測したり、問題が発生しないように事前に対策をしてから最後に物を作って検証していきます。
そんな時に便利なのがMatlabです。Matlabの便利なところは数多くの標準関数が用意されていることです。標準関数をうまく活用することで一からプログラムを作成しなくても既存のプログラムを組み合わせたり少し変更することで所望の結果を得ることができます。
これを使いこなせると、シミュレーションすることで試作回数をこれだけ減らせました!っていうアピールもできますし、問題がないと思って試作したのに検証で問題が見つかった場合などに、原因の特定にもシミュレーションを活用できます。
勿論、シミュレーション以外の画像処理や信号処理など実際の開発行為としてMatlabが使われることも多いので、学生時代に慣れ親しんでいると社会人1年目で同僚を出し抜けます。
ワード、エクセル、パワーポイント
Office系のソフトは身につけておくべきというより、身についていないとかなり遅れをとることになります。
ワード、エクセル、パワーポイントは学生時代にも頻繁に使いますが、社会人になってからも引き続き使い続けます。
ワードを使ったことがある方はご存じだと思いますが、表や図を挿入した文書を作成する時って結構イライラする場面がありますよね。そういう場面での効率的な操作方法は知っている人なら数分で作業できるのですが、知らないと数時間かかってしまうこともあります。
パワーポイントでは、普段の打ち合わせ資料などでアニメーションを使い倒し、こだわりすぎた資料を作成すると逆に怒られる可能性もありますが、社外での発表など、かなり気合いを入れてわかりやすいプレゼンをしなくてはいけない場面では大いに活躍します。
エクセルも先ほどのVBAに加え、ピボットテーブルや表計算の作り方など、使い方を幅広くマスターしておけば実際の仕事にどんどん活かすことができます。ぜひ時間があるうちに使い倒しておきましょう。
AI、Deep Learning
最後にご紹介するスキルは、AIやDeep Learningです。
これらは既に社会人になって数年経っている世代よりも今学生である世代の人のほうが詳しいジャンルかもしれませんが、スキルとして持っていると一生仕事で困ることはなくなるほど重宝されるスキルです。
これらの技術は近年急速に発達しており、どの企業も優秀な技術者を採用するのに必死になっています。もし、時間と興味があるなら、本気で勉強しておいて損はないと断言できます。
一流大学には入れなかったから一流企業への就職も諦めているという考えの人がいるのであれば、一発逆転するためにも必死でAIやDeep Learningの勉強をすることをおすすめします。
勿論、今までの勉強よりもはるかに忍耐と努力が必要になりますが、物にできれば一生困ることはないスキルと言えるでしょう。
まとめ
理系選考で身につけておくと周りと差がつくスキルをご紹介しました。
仕事を効率良く進めるためのスキルと、どんな仕事になっても自分の長所として自己アピールに使えるスキルまで幅広く紹介しました。
これ以外にも希望する職種によって求められるスキルは異なります。一番言いたいことは、時間のある学生時代に将来のことも考えて自己投資しておきましょうということです。
ちなみに、理系に特化した話ではありませんが、効率的に自己成長していくためには自分の好きなことや得意とすることを伸ばしていくことが大変重要です。
社会人になるような年齢であれば短所を克服することよりも長所をどんどん伸ばして誰にも負けないスキルへと進化させていくほうが価値がある場合が多いためです。詳しくはこちらの記事が参考になるのでぜひご覧ください。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメント